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商売繁盛!努力だけが全てじゃない風水も置物もなんでも活用


どうにも最近しんどい。
何がしんどいかというと、うちの会社だ。

不景気の昨今、なかなか右肩上がりとはいかないのは百も承知だが、色々手を尽くしても、うちの会社の業績は伸び悩んでいた。
まだ経営破綻に陥るほどの恐ろしさは自覚しておらず、自転車操業でもどうにか食いつないでいけるだけの利益は上げてはいるものの、社員たちへ十分なボーナスも出してやれず、不満がたまってきているのは肌で感じている。

どうしても大企業とはいかない、うちのような中小企業では、安泰という言葉とはまるで縁が無かった。

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営業の社員たちが身を粉にして客先を飛び回り、新規開拓にも汗水流して駆け回ってくれているものの、なかなかそうそう二つ返事で顧客になってくれるという相手は少なく、業績はいつまで経っても伸びなかった。

経理がいつも難しい顔でエクセルの表と睨めっこし、人事がいつもボーナス査定や昇給査定で眉間にシワを寄せているのを見るのは、とても心苦しかった。

小さい会社だけに、社員たちの声もここまで届いてくる。

休みが十分に取れない、給料が上がらない、サービス残業続きで辟易する、交通費の上限が低すぎる、住宅手当もでないのか、など、耳が痛い。

とはいえ、今の会社の経済状態では、社員たちに大盤振る舞いする事もできないのだ。

自分の生活だって相当切り詰めているつもりだ。だから社員にとやかく言われても「自分だけが贅沢しているわけではない」と胸を張って言えるのだが、そんな事は自慢にも何にもならなかった。

当たり前の話だ。社長が自らの生活を切り詰めるなど、その会社が倒産への第一歩を踏み出したようなものではないか。

だから社員たちにはそんな事は言えなかったし、不満が溜まっているのも、反論したい気持ちをぐっと抑えて「少しでも良くなるように色々考えて決めていく」と受け流すしかなかった。

どうしたものか、そう悩む日々。
相当やつれていたらしい。
家族から心配の声が上がった。

「少しは気分転換に外に飲みにでも行ったら?」
家族がそう言ってくれたので、久々に昔よく通っていた飲み屋に顔を出しに行った。

「あれ、久しぶり!なんだこんなところで!」
暖簾をくぐると、懐かしい顔がそこにあった。

昔馴染みだった。

学生の頃は2人だけでしょっちゅうこの店をはじめ、このあたりの居酒屋を渡り歩いたものだ。

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「最近全然顔出さないから、てっきりどこかへ引っ越したのかと思ったよ」
知人は既に赤ら顔だ。

「この人、ずっとあなたの事ばかり話してたのよ。寂しかったんでしょ」
ママさんの懐かしい顔が笑いかける。

「あ、ママ、そういう事は本人に言わなくていいの!」
酔っぱらった知人は、ひとりで楽しそうだ。

2人並んで腰かける。
いつもの焼酎をあおりながら、昔の話に花を咲かせ、気分が良くなってきたところで、知人の方から仕事の話題が出た。

「最近どうなんだよ?商売繁盛してるのか?」
そう聞かれて、思わず返答に詰まる。

だが、ここで何か言っても、と思い、「まぁ、このご時世どこもかしこも不景気だから。うちも同じだよ」とはぐらかした。

「なんだよ、煮え切らないなぁ」

知人はつまらなそうにそう答えた。

「そっちはどうなのさ。お前、今何の仕事してるんだっけ?」

「それが、結局実家を継ぐことになってさ」

知人の実家はこの近所で乾物屋を営んでいる。

だがしかし、これまた昨今の時代の流れというか、近所に大型のスーパーやショッピングモールが次々と立ち並び、客足が皆そちらの方へ向いてしまい、廃業寸前だと聞いていた。

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父親からも、継いでもらったところでもう潰す以外道が無いような店だから、自分の代で店じまいにする、お前は好きなように生きろ、むしろちゃんと自力で生きていけるような仕事を探してくれ、とそう言われていると、学生時代にそんな事を聞いていたはずだったが・・・。

「それがさ、立て直したんだわ」

私の表情から考えている事を見破ったらしい知人がそう言った。

なんでも、知人の父親がお得意さんに「いずれ店を畳む」という事を零したところ、そのお得意さんがある日大きなカエルの置物を持ってきたそうだ。そして「色々調べてみたんだけど、この店にはこのカエルが風水的にはピッタリだと思ったから」と言い残し、決して玄関の出口の方を向けずに、内側に向けて置くようにという言葉を添えで置いていったという。

半信半疑で、しかし折角お得意さんがここまでしてくれたのだから、という事で試しにやってみたところ、そこから一気に店が商売繁盛したというのだ。

きっかけはテレビ取材だった。

たまたま、有名俳優が田舎町をフラフラ散策して、気が向いたお店に立ち寄ってそこにいた人と交流するという番組の取材がやってきて、本当に事前告知も何もなく、撮影されたものがオンエアされた。
それだけでなく、たまたま訪れた人気俳優が乾物をいたく気に入り、自分のブログなどでも紹介してくれたのだ。

そこから一気に話題の乾物屋となり、最初こそミーハーな観光客がひやかしに来るぐらいだったらしいのだが、次第に「本当に美味しい乾物屋」として名を馳せるようになり、連日客足が増えていき、今や毎日大忙しで人手が足りないという状態らしい。すっかり活気を取り戻した店に、知人は人手不足解消と跡取り要員として招集されたという。

「会社の方は、なんか好きなんだか嫌いなんだか、やりたいんだかやりたくないんだか、よく分からず、ただひたすら機械みたいにぼんやり作業する毎日だったんでね、実家から帰ってこいと呼び出された時は実は嬉しかったんだ」
知人は酒のせいで赤い顔になっているのか、照れて赤面しているのかよく分からなかったが、はにかんだ。

私は知人の店がカエルの置物の力で商売繁盛した話に大いに興味をもった。

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嘘みたいな話だが、もし本当に風水の力で商売繁盛したというならば、商売に風水の力を取り入れれば何かご利益があるかもしれない。実際のところ、藁にもすがりたいような気分だったので、私は思い切って知人にそのカエルの置物と、知人の店を救ったお得意さんについて聞いてみることにした。

詳細は俺もよく分からないけど・・・と言いながら、知人はそのお得意さんが大企業の御曹司で、どうやらその大企業には専属の占い師や風水師や祈祷師など、人知を超えた能力を操る集団がついているそうで、いつも何か決め事をしたり、新しい店舗を構えたりするような時には力を借りているのだという。

何事をするにも、もちろん努力は絶対に必要だけれど、しかし成功するためには努力だけでは足りないのだ、とその御曹司は言ったらしい。運が必要だというのだ。

運も実力のうち、などと言われてしまうが、運の良し悪しをコントロールできたり、見極められたりできる人間がいるならば、その力を借りない手はないだろう、と、これが御曹司のポリシーだそうだ。

確かに、運というのは大きい。

私だって、うちの社員たちだって、皆がんばっている。
これだけは認めてほしい。皆、がんばってはいるのだ。

仕事をサボるなんて問題外だ。身を粉にして、汗水垂らして、必死に働いているのだ。

顧客獲得に苦戦するようになったのは、最近我々中小企業で請け負っていたような事業を大企業が自らのお抱え事業のような形で独自の部署を立ち上げて自社内で完結させる動きが出始めたからだ。

これはもう努力不足だとか、実力不足だとか、そんな事は言わせない事象だ。これこそまさに、不運。運が悪かったとしか言いようがないのだ。

その「運」の部分を風水や、何か人の力を超えたパワーでどうにかできるのであれば、これは是非その力を借りたいと私はそう熱望した。

知人と別れた帰り道、私はずっと風水の事、カエルの置物の事を考えていた。

そして帰宅してすぐにインターネットで「商売繁盛 風水」や「企業 風水」などのキーワードで調べてみた。
すると、かなり沢山の情報がヒットした。

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今まで何も考えずにのほほんと過ごしていた自分が恥ずかしくなる思いだった。

起業家たちは皆、風水を気にして事務所や営業所の場所を決めたり、建物内のレイアウトを考えたり、置くものや使う家具などを選定するらしい。

そんな事、一切やってこなかった。そんなに当たり前な事なのか、とショックを受けてしまった。

風水というのは奥が深く、なにも「縁起の良い置物」をその辺にポンと置いておくだけでは全く意味が無いらしい。

方角の事を考え、どの方角には良い気が流れていて、どの方角には悪い気が溜まっているかなど吟味し、鬼門はどこかと探り、その鬼門と呼ばれる場所にはトイレなどは絶対に作ってはいけないなど細かなルールがあり、その理由まできちんと説明されており、これを1日やそこらでマスターしようと思っても無理だ、と早々に思い知らされた。

そこで、専門家に来てもらう事にした。

商売繁盛するようにしてもらいたい、というザックリとした依頼でも大丈夫か不安だったが、問い合わせた時点で「問題無いですよ」と優しそうな女性がそう答えてくれたので、大丈夫なのだろう。

日を改めて問い合わせた風水師が会社にやってきた。

何やら占いで使いそうな不思議な道具を持ってきている。コンパスぐらいは私も分かったし、これがなぜ必要で、どのように使うのか、というところまではなんとなく予想できたが、実際、持ってきた道具を使いながら色々な作業をしている様子は、見ていても何をしているのか全く分からなかった。

風水師はブツブツ言いながら会社内をくまなくチェックした。

「まず、全体的に、ここに悪い気が溜まっていたり、何か問題ある配置になっていたり、禁忌を犯したりしているわけではなさそうです。ただ、できればトイレの向きを90度西向きに変えられると更に良くはなるのですが、お金も手間もかかりますので、それはやらなくても大丈夫でしょう。
あ、水回りのお掃除はこまめにやってあげてくださいね。これはどんな場所でも共通ですが、水まわりをいつも綺麗にしておくというのは、風水の基本のキですから」

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風水師はそう言ってから、
「そして、置物を置いて運気アップを図るならば、この会社で目的が業績を伸ばす事であれば、そうですね、ウサギが良いかもしれません。ちょうど東側に置物を置けるスペースがありますので、このあたりにウサギの置物が良いかと。直接ビジネスとか、商売繁盛というイメージが無いと思うのですが、ウサギは出会いや社交というところで力を発揮するので、何か良いご縁があるのが期待できると思います。新規さんとか」
とテキパキと指示を出した。

なるほど、ウサギか、と私はメモをとった。

「それから、オーソドックスですが、玄関口に蛇の置物は効きますよ。金運が上がるので、商売繁盛という意味ではこれもおすすめです。ウサギと喧嘩してしまうような事もないので、どちらも置いてみるというのも良いかもしれませんね」

これだけアドバイスしてもらい、私は早速東側の空きスペースにウサギの置物を置き、玄関口にも小さな蛇の置物を置いた。

それから少し経って、わが社はひとつの大物クライアントとの契約に成功する事になった。

いつも頑張ってくれている営業がすんでのところで逃し続けていた大物だった。この契約はわが社にとってとても大きな成功だった。
それがきっかけになり、他の営業のやる気にも火がついたようで、会社全体が活気づいた。

気付けば、今まで惜しいところで他の会社にもっていかれたり、結局契約してもらえなかったりしていた顧客たちがかなりの率で契約までこぎつける事ができるようになっていた。

逃してきた度に「不運だった」と口癖のように言っていたし、そのように営業たちの事を慰めてきたのだが、まさに言葉通り「不運だった」だけのようだ。風水の力のおかげで運が向いてきてから、そういった「不運」としか思えなかった案件の取りこぼしが減ったのだ。

顧客を獲得できたという事は、当然売り上げも伸びる。

今までは社員の給料をひねり出すのにも苦労していたのに、今となっては人手不足で人員募集を始めるまでに至った。まるで飲み屋で聴いた知人の実家さながらの状態になったという事だ。

新しく人を雇えるというのは、それだけ余裕が出てきたという事で、それは私の心の余裕にもつながっていた。

家族にも「最近元気そうだし、なんだかハリが出てきたみたいで良かったね」と言ってもらえ、社員たちからも待遇が良くなったと喜びの声が聞こえてきて、私自身もとても安心した気持ちで毎日働けるようになった。

ウサギと蛇の置物に感謝しつつ、しかし勿論日々の努力も忘れずに、実力と運とどちらも味方につけて、今私は生き生きと自分の会社で誇りを持ちながら働いている。

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