小説恋愛小説

可愛い私を受けとって~短編恋愛小説


あなたに似合う女の子になるために私頑張ったの。キラキラ輝く女の子になるために。

学校

(女子1)「曽田さん、今日の髪型可愛い~!」

(女子2)「本当だ!昨日の巻き髪も似合ってたけどアップも似合ってる!」

(曽田美加)「ふふ、ありがとう」

あたりまえじゃない。そのへんの子と一緒にしないで。


スポンサーリンク




私、曽田美加。イチゴ色に近い茶髪。トリートメントはかかさずに毎日しているし、月に一回の美容院にも行っている。傷んだ髪なんてありえない。

(見北梨喜)「あの…曽田さん、数学のノート集めるようにって…」

見北梨喜。黒髪にボブ。いつもおどおどしていて自信なさげな女の子。

(曽田美加)「数学のノート集めておけばいいのね?分かったわ」

(女子1)「そんなこと見北さんがやればいいんだよ。ね?」

(女子2)「そうだよ、どうせ暇でしょ?」

こういうやりとり面倒だし、興味もない。

(見北梨喜)「そうだよね…私、持って行くよ」

(曽田美加)「どうして?先生が私に頼むように言ったんでしょ?じゃぁそれは私がやるべきことよ。はい、半端のノートもらえる?あとは私がやるから。」

(見北梨喜)「…うん」

(雲空咲良斗)「俺も手伝うよ!」

(曽田美加)「ふふ、ありがとう雲空くん。でもノート運ぶだけだから一人で大丈夫よ」

そう言って微笑むと、彼は耳を赤くし顔をそらした。

雲空咲良斗。赤髪に赤いピアス。明るい性格。

私はノートを集め始めた。

(曽田美加)「まだノートだしてない人いますか?」

周りに声をかける。

(島倉透)「俺まだだしてない、ちょっとまって…はい」

(曽田美加)「ありがとう島倉くん」

島倉透。グレーの髪にグレーのコンタクト。優しい性格。

(山下心)「…これ俺の」

(曽田美加)「あ、うんありがとう」

顔にやけちゃう。山下くん。

山下心。銀髪に、クールで…私の想い人。前に、どこかの高校生に絡まれた私を助けてくれたことがあった。

”(山下心)「こいつ嫌がってるだろ、失せろ」

(男)「なんだよ!?お前には関係ないだろ!」

(山下心)「関係ある、とにかくどっか行け」

男は舌打ちして去っていった。

(曽田美加)「ありがとう山下くん」

そう言うと彼は私の頭に手をのせ

(山下心)「気をつけろよ」”

そう言った後、手がはなれ、彼はすたすたと歩いて行ってしまった。

あの頃から私は山下君が好き。彼は覚えてないだろうけれど。それでもこの気持ちは消えない。

思ったより重たいノートの束を職員室まで運ぶ。

(曽田美加)「お…重いわ」

あら…急にノートが軽くなった。

(島倉透)「そんなことだと思った」

(曽田美加)「島倉くん?」

半分持ち上げて手元に持つ島倉くん。

(島倉透)「どうみても女の子が1人じゃ重いでしょ」

優しい。

(曽田美加)「ありがとう、助かるわ」

でも、となりに島倉くんじゃなく山下くんだったら…。

(島倉透)「今、誰のこと思った?その顔…いや、なんでもない。早くいこう」

(曽田美加)「…そうね」

職員室

(先生)「おう、ありがとう。2人とも成績はいいんだから身なりもそれなりにできないのか?」

(曽田美加)(島倉透)「出来ません。」

(先生)「…そうか」

ため息をつく先生。

私達は職員室を出た。

(曽田美加)「ありがとうね」

(島倉透)「いや、べつに」

あ、目を細めた。優しい笑顔。

(曽田美加)「島倉くん、笑うと可愛いわね」

(島倉透)「可愛いは嬉しくない」

(曽田美加)「そう?」

気がつけばお昼休みに入っていた。教室に入ると…。

(女子1)「何勝手に転けてんの汚いんだけどー」

床に散らばってるのはお弁当のおかず?

見北さんがしゃがんでいる。

女子が足でも引っかけたのだろう。お弁当箱の中にまだおかずが残っていた。

(曽田美加)「どうしたの?」

(女子2)「なんか~、見北さん勝手に転けたみたいでー」

すたすたと私は見北さんのそばに近寄った。

(曽田美加)「美味しそうなおかずがもったいないわね、あら、お弁当箱の中まだ残ってるわね、卵焼き」

(見北梨喜)「あ…汚いから」

私は卵焼きを口に運んだ。

(曽田美加)「美味しい、ごちそうさま。お礼に…」

自分の席に向かい鞄からサンドイッチを取り出し、

(曽田美加)「はい、どうぞ。私、二つ買ってるから気にしないで食べてくれないかしら?」

(見北梨喜)「でも…」

(女子2)「曽田さん!そんな汚いもの食べたらお腹壊すよ?!もうほうっておこうよ、勝手に転んだから」

(曽田美加)「醜いわね」

(女子2)「え?」

(曽田美加)「どうしようと私の勝手でしょう?」

黙り込む女子。

(見北梨喜)「…ありがとう」

私はにっこり笑って

(曽田美加)「どういたしまして」

と言って席に戻った。さて…どうしようかしら。とりあえず鞄を持って屋上に向かった。

今日は天気がいい。寝転んだ。意外と人はいないのね。

(山下心)「おい」

(曽田美加)「え…」

山下くん?!

(山下心)「パンツ見えるぞ」

(曽田美加)「ご、ごめんなさい!」

恥ずかしい!こうやって会えて嬉しいけど恥ずかしい。

(山下心)「見てた」

(曽田美加)「パンツを?!」

(山下心)「違う、見北のこと。」

(曽田美加)「ああ、くだらないわよね、1人じゃ何もできないのにあんなことして何がしたいのかしら。」

(山下心)「はっ、へんなやつ、これ、半分やる」

焼きそばパン?

(曽田美加)「え?」

(山下心)「お前嘘ついただろ、何も食べないのはよくない。食べろ」

山下くん…。

(曽田美加)「ありがとう、いただきます…美味しい。」

(山下心)「…あおのりついてる」

(曽田美加)「え?!」

恥ずかしい!鞄から鏡を取り出そうとしたら、柔らかくて温かい何かが唇に触れた。

…キスされた。

(山下心)「とれた」

何で、そんな風に…普通でいられるの?…

(曽田美加)「私、そろそろ戻らないと」

そう言って走って屋上から出た。

山下くんのことは好き。でもあんなキス求めてない。嬉しくない。階段を下りる度涙がこぼれる。

(雲空咲良斗)「曽田さん?どうしたの?!どこか痛い?!」

こんな姿誰にも見られたくないのに。涙を簡単に見せる女は嫌い。今の私は嫌い…。

(曽田美加)「大丈夫よ、だから1人にしてくれない?」

その時、階段下から数人の男女の話し声が聞こえてきた。どうしよう、屋上にはもどれないし、でも、下に行けば人に会う。

(雲空咲良斗)「曽田さん、ちょっとだけごめんね。」

そう言って雲空くんは私を壁側に立たせ私が周りに見えないように包み込むように壁に手をついた。

至近距離。

雲空は微笑んで

(雲空咲良斗)「まるで恋人どうしみたいだね」

そう言っておでこにキスをした。

(曽田美加)「ありがとう…」

(雲空咲良斗)「うん、落ち着いた?」

(曽田美加)「うん」

(雲空咲良斗)「じゃぁ教室戻ろう?」

私の手を握って歩き始める雲空くん。

あ、

(曽田美加)「右のピアス外れそうよ」

手で確認すると、そのピアスを外し私の目の前まできて私の髪を耳にかけて、ひんやりした雲空くんの指先を感じた後、耳に違和感を感じた。

ピアス?

(雲空咲良斗)「あげる、俺のお気に入り」

優しく微笑んだ。

(曽田美加)「え?まって、いつもしてるものじゃない!大事なものでしょ?貰えないわ!」

(雲空咲良斗)「いいの、曽田さんが付けてくれたら俺嬉しいし」

嬉しい…。優しい雲空くん。だけどこの嬉しいは恋愛感情は含まれていないの。

教室

(見北梨喜)「さっきはありがとう」

(曽田美加)「大したことしてないわ。それよりあのあと大丈夫だった?」

(見北梨喜)「うん!」

(曽田美加)「あなた…笑ってた方がいいわ!とっても可愛いもの!」

(見北梨喜)「え?…」

(曽田美加)「自分を磨いて自信をつけるのも一つの手よ?」

そう言って笑ったら彼女も一緒に笑った。私は自分が綺麗でいることで、美しくいることで真っ直ぐ前が向けるの。努力することで自分をほめるの。結果は努力次第だもの。


スポンサーリンク




翌朝

学校

うちのクラスが騒がしい。

(クラスメート女子)「あ、曽田さん!見北さんが…」

(曽田美加)「どうしたの?」

(クラスメート女子)「髪染めてて、後メイクも…でも」

(女子1)「見北さん、何その髪?まばら!あはは!わざと?メイクも小学生の妹かいるの?」

(女子2)「よくその顔で来れたねー」

(曽田美加)「何話してるの?」

(女子1)「曽田さん!見てよ!見北さんの髪と顔!」

(曽田美加)「見北さん頑張ったのね」

(見北梨喜)「え?…」

(曽田美加)「ねぇ先生に言っといてくれない?体調不良で早退しましたって、よろしくね」

微笑んでみせた。突然のことに呆然とする女子たち。私にはそんなの関係ないわ。

(曽田美加)「見北さん、行きましょう」

(見北梨喜)「え?…うん」

学校を出た。まずは髪よね、電話をかける。

(曽田美加)「突然すみませんこれから1人お願いしたいんですか…はい、ありがとうございます。」

電話を切った。

(曽田美加)「面倒だからタクシーで行きましょう」

ついた先は…

美容院

(曽田美加)「何でも自分1人でやろうとするから上手くいかないのよ。まずはプロに任せましょう?」

美容院の後

(曽田美加)「うん、似合ってるわ、次メイクね、私がいつもしてる方法を教えてるから先ずはそれを真似して慣れてきたらアレンジしてみて?」

(見北梨喜)「…うん」

翌朝

学校

(男子1)「あんな可愛い子となりのクラスにいたっけ?」

(男子2)「転校生?」

(クラスメー女子)「曽田さん!」

(曽田美加)「あら、おはよう」

(クラスメート女子)「見北さん変えたの曽田さんでしょ?!すごく可愛いって大騒ぎ!」

(曽田美加)「ふふ、元が良いもの」

教室

(山下心)「曽田」

名前を呼ばれて鼓動が高鳴った。

(曽田美加)「山下くん、どうしたの?」

(山下心)「話がある。休み時間に屋上に来い」

キスしたこと?あれは事故よ。あんなキス嬉しくないわ。

休み時間 屋上

(山下心)「見北に告られた」

(曽田美加)「…え?」

(山下心)「お前から断っといてくれ」

(曽田美加)「どうして私が?」

(山下心)「俺たちつき合ってるだろ、友人のお前が言った方が傷つきにくいだろ」

つき合ってる?おれたち?

(曽田美加)「私達つき合ってないわよ」

(山下心)「キスしただろ」

キスしたらつき合ってることになるの?

(曽田美加)「一方的に山下くんがキスしたんじゃない!」

(山下心)「じゃぁ次はお前からキスしろ、ほら」

そう言って顔を近づけてきた。

その時

(山下心)「どうした、そのピアス」

(曽田美加)「雲空くんがくれたのよ」

(山下心)「浮気者」

(曽田美加)「何を言ってるの?私、山下くんが分からないわ」

(山下心)「俺はお前が分からない」

話にならない。

(曽田美加)「自分の気持ちを他人に押しつけるなんて人、私は嫌いよ」

(山下心)「わかった」

そう言って彼は屋上から出て行った。

(島倉透)「やっぱり山下はモテるな」

後ろで声がした

(曽田美加)「島倉くん?」

(島倉透)「ごめん、聞き耳立てるつもりはなかったんだ。でも、知らない振りできなかった、曽田、自分に素直になれよ、それを言葉にすることも大事。俺、曽田が好きだった。山下のこと好きなお前が。大丈夫、俺は無理やりキスしたりしない。山下を見つめる曽田のその顔が好き。行ってこい。」

(曽田美加)「ありがとう、私も好きよ。…友人として」

(島倉透)「友人か…一番の男友達にしてくれよな」

(曽田美加)「ええ、もちろんよ」

涙をこぼして笑った。

(島倉透)「涙を拭いてやれないけど…」

彼は私の頭を優しく撫でた。

教室

何この人だかり、女子たちが騒がしい。

(山下心)「もう一度言う、好きな奴がいる」

(見北梨喜)「私、もっと綺麗になります!諦めたくありません!」

教室中に響き渡る見北さんの声

(雲空咲良斗)「曽田さん」

立ち尽くすしかできない私に話しかけてきた

(曽田美加)「雲空くん…」

(雲空咲良斗)「そのピアスはね、願いが叶うピアスなんだよ?勇気を与えてくれる。俺の願いは曽田さんが笑顔でいること。だからそんな顔しないで…君は笑顔が一番似合う可愛い女の子だよ」

(曽田美加)「…ありがとう」

(雲空咲良斗)「さぁ勇気を持って」

(曽田美加)「うん、行ってくるわ」

ありがとう雲空くん。私は人混みの中をかき分け教室の中に入った。

(曽田美加)「待って、私も山下くんが好きよ。ずっと前から」

見北さんは私を見て睨んだ。

(見北梨喜)「私のこと心の中で笑ってたんでしょ!自分が可愛くて綺麗だから!今までの言葉だって嘘ばっかり!結局自分が一番なんでしょ?!」

(山下心)「曽田はそんな女じゃない、本気でお前と向き合ってた。そういう曽田が俺は好きなんだ」

すき。素直な気持ち、そうこの言葉をずっと待ってた。

(山下心)「曽田…美加は以外と泣き虫なんだな」

気がつくと私は涙をこぼしていた。

(見北梨喜)「私は変われた、可愛くなれたの!山下くんをゆずってよ!今の私なら山下くんのそばにいても恥ずかしくないはずだもん!」

(曽田美加)「見北さん何か勘違いしてない?外見を変えたって何も変わらないのよ?きっかけにしかすぎないの、中身だって重要なのよ。私は…見北さんは分かってくれてると思ってた。残念だわ」

(見北梨喜)(…)

黙り込む見北さん。

(曽田美加)「山下くん、今なら告白承諾してもいいわよ?」

(山下心)「じゃぁ今キスしてもいいか?」

(曽田美加)「それはダメ、ふふ」

そう言うと彼は私の側まで近づいてふわりと抱き寄せた。

周りはざわざわうるさいはずなのに何も気にならない。

彼だけを感じていた。


スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です