結婚・婚活

プロポーズと婚約指輪


クリスマスのプレゼントをどうしようかと悩んでいた時、そういえば、まだ指輪をプレゼントしていなくて、一瞬「そうだ!まだ指輪があった!」と思い立った。
しかし、いやいや待てよ、とそこで慎重な自分が首を突っ込んでくる。

さて、俊也くん、よく考えてごらんよ、と。
整理して考えてみてごらんよ、と。

まず、付き合って早3年、3回目のクリスマスを迎えようとしている僕たち。
彼女が最近ことあるたびに結婚を匂わせるような態度をとっている、ような気がしている、今日この頃。

自分としてもそろそろかなぁとは思っているものの、なんとなくタイミングがつかめない。
このタイミングで指輪をクリスマスプレゼントに贈るなんて、婚約指輪以外には考えられない。

高校生や大学生なら、カップルでペアリングでウキウキするのも可愛いけど、今は無理だろう。

しかし、婚約指輪とか、どうしたら良いか分からない。

さらに、彼女の指輪のサイズも分からない。

というか、プロポーズする時に婚約指輪渡すっぽいけど、実際サイズはどうしてるんだ?、世の中の先輩たちは!

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付き合っている時は上手くいってたのに、プロポーズしたら振られたという話も聞くし…。

・・・じゃ、今回はとりあえず指輪は見送って、この前しきりに「美味しかった」って騒いでた昆布焼酎でも渡しとくか。

考えるのが嫌になり、途中で放棄しようとするものの、一方で、このクリスマスという素敵なイベントの力を借りてプロポーズしちゃえよ、と騒いでいる自分もいる。

臆病者の自分をどうにか鼓舞したくて、会社の先輩に聞いてみる。

彼女の思わせぶりな言動などを話すと、それは間違いなくプロポーズを待っている!と断言されたので、その勢いに便乗して、先輩のプロポーズの時の話を聞きだした。

先輩は彼女から「サプライズはやめてね」と言われていたらしく、いついつに大事な話があると伝え、高級レストランでかしこまってプロポーズしたそうだ。
しかもその場で婚約指輪は渡さず、後日一緒に選びに行こうと約束したらしい。

センスがまったく違うから。
高いものだし、微妙な感じにさせるのもな、と思って。

と先輩は言ったが、同時に「でも俺、サプライズのプロポーズで指輪渡すの、憧れるかも、ちょっと」と言いだした。

そこで「俺がお前のプロポーズを全力でプロデュースする」などと意気揚々と提案しだしたので、丁重にお断りした。

家に帰って、彼女の顔を思い浮かべる。
あまり化粧っ気がなく、ブランドのこだわりもなく、お洒落というイメージがない。
あいつなら、どんなデザインの指輪でも喜んでくれるかなぁと思う。

そもそも婚約指輪ってずっとつけてるものなのか?
ふとそう思った。結婚指輪は?あれ、婚約指輪はどこへ?と疑問が湧いてきた。

インターネットで調べてみると、婚約指輪は、結婚指輪と重ねてつける人もいるらしいが、基本的には大事にしまっておくらしい。

婚約指輪はダイヤモンドというイメージが強いのは「自分に何かあったら、この指輪を売って足しにしてほしい」という意味も込められているらしい。

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なるほど、財産として贈るわけね、と納得した。だから結婚指輪よりも婚約指輪の方が高いってわけか。愛だねぇ。とにやけてしまった。

俗に言う給料3カ月分は「高い」としか思っていなかったが、確かにこんなに深い意味が込められているのならば、「俺がお前を守って幸せにする」という気持ちで、そのくらい奮発できそうだ。

やっぱりクリスマスのタイミングが良いかなぁ…。
そんな事を思う。

しかし、いまひとつ一歩が踏み出せなかった。
本当に上手く行くのか心配だったのだ。

逆に彼女の気持ちを確かめてみようか、と思って、デートの時にこちらからも結婚の話を匂わせてみる事にした。
といっても、匂わせるというのはなかなか難しいもので、かなり直球になってしまった。

結婚するならいつ頃がいいか、とか、どういう家庭を築きたいか、とか。

こりゃ匂わせるレベルじゃねえな、さりげなく聞き出すつもりがバレバレかもしれない…と焦りつつ、思い切ってそんな話題を振ってみた。

彼女はいつもと変わらない雰囲気で受け答えしてくれたが、突然「俊也くんからそういう話するの、めずらしいね」と言いだした。

ヤバイ!!やっぱり匂わせるレベルじゃなく完全にその気だと思われた!と焦ったが、最近周りが結婚ラッシュだからさ、と適当に濁してその場を切り抜けたが、内心冷や汗ものだった。

いや、別に冷や汗をかく必要はないはずなのだが。実際、その気なんだから。その気満々なんだから。
それなのに、なんとなく恥ずかしいというか、照れてしまって、情けない自分に腹立たしさすら感じた。

それから暫く経って、彼女の家でゴロゴロしていた時に、用があり彼女のパソコンでインターネットをさせてもらう事になった。

そこで衝撃的な光景を目の当たりにする。

インターネットの画面上に、結婚式場や、結婚指輪、ウエディングドレスのバナーがわんさか出ているのだ。

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仕事でマーケットにも携わる機会の多い僕には分かった。
このバナー広告はいわゆる「後追い広告」というやつで、一度ウェブサイトに訪問した事がある者のとこに表示させる種類のものに違いない。

と、いうことは、だ。
彼女は、どうやら「結婚モード」になっているらしかった。

あの時僕が匂わせたからか、実はずっと前からそんな気になっていたのか、それは定かではないが、これだけ後追い広告が出ているという事は、間違いなく興味はあるのだろう。

別に何かメールや日記を盗み見たわけでもないのに、僕はなんだか彼女の心を覗き見してしまったようで、そわそわした。
と同時に、これはいよいよ「その時」が迫ってきたと確信した。

他にコレというプレゼントが思いつかないのも、彼女のこの態度も、全て何かのお導きかもしれないと思う事にして、僕は、クリスマスに彼女にプロポーズする決意を固めた。

そうと決まれば婚約指輪探しを始めねばならない。
まず、第一関門は「彼女の指輪のサイズが分からない」だった。

世の男性たちは一体どうやって彼女の指輪のサイズを知り得るのだろう。
困った時のインターネットで、僕は色々なキーワードで検索してみた。

やはり、眠っている間にコッソリ糸で計るというのが最もポピュラーで、最も有効的な方法らしい。

彼女は割と物音などにすぐ反応して眠りから目覚めてしまうタイプなので、これはもうドキドキなミッションインポッシブルになりそうだ。
しかも、僕が起きている間は絶対に寝ない。

大体いつも、僕が先に眠りこけてしまうし、目覚めた時には既に彼女は起きている。

思った以上に高いハードルに早速くじけそうになる。
いやいやしかし、腹をくくったのだから、やるしかない。

やってみれば意外と上手くいくんじゃないか、と甘く見ていたが、実際はなかなか上手くいかなかった。
まず、彼女だけ眠っている状況がとんと訪れず、チャンスそのものがやって来なかったのだ。

数回あった(というか無理やり作り出した)チャンスも、僕がビビッタのか、すんでのところで彼女に気付かれそうになり、水の泡になった。

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そうこうしているうちに12月も中旬にさしかかっていた。

僕はぼんやりとジュエリーショップのショウウィンドウを眺めながら、打ちひしがれていた。
これでは、間に合わない…。

僕は、なんて弱気で勇気の無い男なんだ、と嘆く。

ジュエリーショップには、指輪を買いに訪れたカップルが数組。
楽しそうにとっかえひっかえしながら選んでいる。

こんな風に彼女と選べたらどんなに良いか。でも僕はどうせならサプライズが良いと思っていた。

しかしいつまでたっても彼女の指輪のサイズが分からない。
もう二進も三進もいかなくなり、心が折れそうになっていた僕は、諦めてプロポーズだけ先にして、後日指輪を選びに行こうかな、と思い始めていた。

気分転換にレストランのリサーチはしていたので、大分前もって予約しないと埋まってしまうような雰囲気の良いレストランを押さえることには成功していた。

指輪、どうしようかな、と悩みながら、街をぶらぶら歩いていたら、「俊也くん!」と声をかけられた。
振り返ると彼女の姉が手を振っていた。

挨拶して、世間話をしたら、突然名案が浮かんだ。

と同時にお姉さんが「そういえばあなたたち、そろそろ結婚とか考えてるんじゃないの?」と聞いてきたので、渡りに船という事で、彼女の指輪のサイズが分からない事、クリスマスにサプライズでプロポーズをしようと思っている事などを伝えた。

お姉さんは「いいね、いいね」と聞いてくれて、全面協力の約束をしてくれた。
任せといて、というので信じることにする。

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その翌日、さっそくお姉さんから連絡がきた。
メールには、彼女の指輪のサイズと、好みのデザインの傾向が分かりそうな何枚かの指輪の写真が添付されていた。

それとなくリサーチしてくれたらしい。
よくある「女子トーク」を妹に振って、2人で盛り上がるという誘導をしてくれたという。

感謝の意を伝え、今度ご馳走するという約束もし、メールをもらった翌日、早速ジュエリーショップに走った。

ものすごい種類の中から選ぶのは正直とても面倒で、好みの傾向の写真を店員さんに見せて、ほぼ丸投げしてしまったが、そこはプロのスタッフさんたち、流石の知識と感覚と勘で、3つにしぼって選ばせてくれた。

最初に見せられた時は、分かんねえ!!と思ったが、そこで店員さんに「彼女さんを思い浮かべて似合いそうだなと思うものや、彼女さんの性格や人柄を思ってこんな雰囲気だなぁと思うものをお選びになると良いですよ」というアドバイスをもらうと、案外すんなり結論が出た。

彼女のイメージは、決して派手ではなく、華やかな印象もないが、かといって清楚で大和撫子といった雰囲気でもない、なんというか、一緒にいても気疲れしない「ごきげん」なパートナー。
ゴージャスでも、控えめでもなく、元気いっぱいでも可愛らしさバリバリでもないが、一緒にいると落ち着く。

3つの指輪は、それぞれ似たようなデザインだったが、その中でもダイヤモンドが中ぶりで、その両端にも小さなストーンが輝いている、大人しめだけれど、地味ではないような、そんなデザインを手にとった。

ようやく指輪が決まってほっとしながら帰途についた僕は、既に何か達成感のようなものを味わっていた。

そしていよいよ当日、予約していたレストランに彼女と出かける。
クリスマスだからちょっと良いレストランで、ぐらいにしか思っていないであろう彼女にサプライズをしかけるのは、やはり緊張する。

もしこういうサプライズが嫌いだったらどうしよう、など急に心配になるが、実はそのあたりも彼女のお姉さんに意見をもらっていたので、大丈夫、と信じることにする。

しかし、「あまりド派手なのはダメだよ、店員さんや他のお客さんまで巻き込んで盛り上がるのは好きじゃないかもしれないから」、と釘を刺されたので、それはやめておくことにした。

食事を楽しんでいると、ほどなくして、辺りがにわかに暗くなった。
そして、店員が大きなケーキを持ってきたのだ。

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僕はそんなものは頼んだつもりは無いし、誰か誕生日なのか!?
と気持ちがざわつく。
折角の一大プロポーズを台無しにはされたくなかった。

3つばかり隣のテーブルに座っていたカップルの彼女の方が誕生日だったらしい。
店内がハッピーバースデーの歌で盛り上がり、他の客達も拍手を送る。

その次の瞬間だった。
「誕生日おめでとう。そして、結婚してくれませんか」

なんと彼氏の方が、彼女にプロポーズしだしたではないか!
周囲は完全に祝福モードである。
女性は涙を浮かべてOKの返事を伝えている。

完全にパニックなった。
しかし、ここで勢い余って便乗する事などあってはならぬ!と必死に冷静さを取りもどそうと奮闘した。

彼女は隣で「すごいところに居合わせたね~」と呑気に感想を述べているので、思わず「ああいうの、憧れたりする?」と聞いてしまった。

すると「うーん、みんなの前で公開するみたいな感じのは、ちょっと・・・」と言いだしたので、あれに便乗しなくて本当に良かったと胸を撫で下ろす。

仕方がないので、早々に食事を切り上げ、落ち着いたカフェに入ることにした。
大きな窓ガラスから夜景がきれいに見えるカフェで、図らずも絶好のシチュエーションを手に入れた。

僕は意を決して、「これ、実は用意しててさ」と指輪を差し出し、プロポーズした。
特に洒落た事は言えない。オーソドックスに「結婚してください」と伝えた。

彼女が心底驚いた表情をしたので、逆に僕の方がドギマギしてしまった。

「全く予想してなかった!けど、超嬉しい!ありがとう!」と言う彼女の目には涙がうっすら浮んでいるような、気がした。気がしただけだが、それでいいのだ。
「超嬉しい」と喜んでくれた彼女の笑顔を見ただけで感無量だった。

その後「あのレストランでプロポーズあった時めっちゃ焦ったんじゃない?」
と図星をつかれ、そこで緊張の糸が切れて爆笑してしまったのも、良い思い出となった。

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